▶特別企画
脚本家の出発点――コンクール受賞作品特集 第2弾
本誌は1979年の創刊から、時代を反映する鏡・テレビドラマの根幹を担う“脚本”、そして脚本を創作する作家を追い続けているが、中でも80年代半ば以降創設された、テレビ局主催の脚本コンクールをきっかけに数多くの脚本家がデビューし、人気作家へと上り詰める姿を注目してきた。
今号では、今年7月号に続き、現在第一線で活躍中の脚本家4氏の原点、コンクール受賞作を再掲載する。
▶テレビドラマ脚本
木皿 泉『これっきりサマー』
(全5回)
NHK大阪 大阪発ショートドラマ
(初回放送:2020年8月17日〜21日 ※関西地域)
夏の甲子園大会が中止になり、町中から同情されている高校球児の薫。うんざりしているところに、ロックが大好きな同級生の女子・香が現れる。香も夏フェスが中止になってがっかりしていた。ぽつりぽつりと会話を交わしはじめたふたりだが、常に「ソーシャルディスタンス」を保ち、マスクに阻まれている。やがて、甲子園と夏フェス、それぞれにかける相手の本当の思いに気がついた薫と香は……。
木皿氏の本作についてのコメント『作者ノート』も掲載。
演出:泉並敬眞 出演:岡田健史 南沙良 一木美貴子 村上ショージ
▶講義録
柏田道夫 コンクールのための1時間ドラマの書き方
(2013年12月23日・東京・中目黒GTプラザホールにて開催、本誌主催公開セミナーの採録)
脚本コンクールの選評でよく言われる「ドラマを描く」ことについて、テーマ・ジャンルの選定、物語の設定、キャラクターの造形など、テレビ局主催の脚本コンクール・一時間もの単発ドラマの創り方に的を絞った創作講義の誌上採録。
▶連載
北阪昌人の RADIO DAYS(17)
ラジオドラマ脚本の第一人者としての日々の雑感など綴るパートと、誌上ラジオドラマ脚本講座「ラジオドラマQ&A」の2部構成で、ラジオドラマを創る楽しさを紹介していく。
▶連載
こうたきてつや(日大名誉教授)/平成ドラマ史への覚書〈一九八五〜二〇一五年〉(19)
「平成」の時代にどんな作家が、どんなドラマを描いてきたのか? 平成ドラマの軌跡を辿る。今回は「平成ドラマの潮流(9)《一九九五~九九》」。
▶エッセイ
山岡潤平『そのアドリブ、おもろいと思てんの身内だけやぞ!!』(4)
脚本家4氏が月替わりで執筆するエッセイ。今回は、テレビドラマ、映画の脚本を多数手がける山岡潤平氏が、プロットを創り、脚本にする際に「本当に面白いのだろうか……」と不安に思う理由、その克服法を綴った「なんで会議でオッケーが出たプロットの通りに脚本にしたのに、なんで『あんまり面白くないね』とか言うんですか!? ねぇ? ねぇ!?」
▶脚本公募情報
(中間審査結果)
第32回フジテレビヤングシナリオ大賞 第三次審査通過作品発表
第45回 創作テレビドラマ大賞 二次・三次審査通過作品発表
(募集要項)
橋田賞新人脚本賞
テレビ朝日新人シナリオ大賞
新人シナリオコンクール
▶ライター掲示板
井沢満/旺季志ずか/皐月彩/高野水登/武井彩/寺田憲史/伴一彦/三國月々子/山﨑佐保子/渡邉真子
▶トピックスコーナー
放送文化基金賞発表/新刊案内/訃報